
PC部品市場の裏側について思うこと
「新品」って本当に新品?
って考えたことありませんか?
無いですよね。でも、ヤフオクとかフリマなど、誰でも自由に出品でき、その中で大量に部品を出品している人はちょっと要注意かもしれません。
今日は部品マーケットの話をちょっとだけします。
そもそもPCの設計って、メーカーのエンジニアが「こんなファンを作ってくれ!」「こんなキーボードを作ってくれ!」とゼロから依頼しているわけではないのです。
これはメーカーの設計に関わった人以外、誰も知らないと思います。
実際は、既製品のパーツを組み合わせて作られていることがほとんどです。
これは後日するとして、この話は一旦置いておいておきます。
そんな背景があるので、製造工場からバルク品として流出した部品が、中国の卸問屋のような部品会社に流れ、そこからフリマなどで売っている中華系ブローカーへ渡っていく、
という流れが普通に存在します。
特に多いのが、DELL、HP、LENOVOといった外資系大手メーカーの部品。
彼らは公式サイトでリペア情報を公開していて、修理店はもちろん、一般ユーザーでもセルフリペアできるようにしています。
要はセルフリペアが大前提なんです。
中国には“メーカー製の部品”が山ほどある理由
こうした事情があるので、中国にはメーカー製の部品がゴロゴロ転がっています。
なぜ、転がっているのかも次回説明します。
だから、古いPCの部品が「未使用のまま眠っている」という状況も珍しくありません。
ただ、ここで考えて欲しいのが、「新品」という言葉です。
日本の感覚では「新品部品=誰も使っていない未使用品」ですよね。
では、10年放置されていた未使用の部品は「新品」と言えるのか?
私は、言えないと思っていますが、新品は新品という人がほとんどかもしれません。
ただ、管理状態が悪ければ、見た目は中古。
日本的な言い方をすればこれは「新古品」なんです。
でも中国の方は「新品」なんです。だから仕入れるときに困るんです。
日本では「中古美品」という言い方もありますが、いずれにせよ定義が曖昧なまま売られているため、結果として“偽装部品”のようになってトラブルになってしまうのです。
15年前のファンが「新品」?
例えば、2010年モデルのREGZA PC用ファンが「新品」として売られているケースがあります。

15年前の部品に新品なんて存在するのか?
答えは、ありません。
この型番(DFS651712MC0T)のファンは、私がショップを立ち上げた2017年当時、リファビッシュ会社の方から「新品は存在しない」と断言され、リファビッシュ品を探した経緯があります。
dynabook社は製造最終ロットから6年6ヵ月で保守終了になります。
つまり、バルク品だろうが純正品だろうが、今さら新品が出てくるはずがないのです。
それでも堂々と「新品」として売られている。
確か、私も中国から新品で仕入れた時に気づいたのですが、明らかに中古でした。
これが、部品市場における“インフレ”の正体で、希少なものは品質無視で高額な取引がされるのです。
素人には判断が不可能
ファンの新品・中古の見分けは、正直プロでも難しい。
ましてや素人にはほぼ不可能です。
そこを狙っている出品者もいるでしょう。
モーターには寿命がありますから、仮に「新品」として中古を買うとすぐ壊れる可能性があります。
ましてや15年前の中古ファンですからね。
そこで出品者に聞けば「新品です」と返ってくるでしょう。
これは確かめようがないからです。
でも「部品が欲しい」という需要があるからこそ、こうしたインフレの罠にハマってしまうのです。
部品業界ではよくある話
実際、こうした“新品偽装”のようなものは部品業界では珍しくありません。
先日も書きましたが、明らかに中古なのに「新品」として扱われているケースがあります。
新品の機器から抜き取ったものであれば新品扱いになる、という理屈もあるようですが、日本で商売する以上は日本の基準に合わせてほしいところです。
(参考: https://blog.dynalabo.com/other/32069/ )
10年以上前の部品は“中古”が自然
中国の出品者がどういう前提で「新品」と言っているのかは分かりません。
だからこそ、買う側が覚悟しておく必要があります。
基本的に、よほどのデッドストックでもない限り、10年以上前の部品は中古が自然。
「新品」として値段を釣り上げている可能性のほうが高いと考えるべきです。
自分の考えをしっかりと持ってインフレの市場に生きていきましょう!
以上

