
PC部品の流通市場
現在、セルフリペア支援(パソコン)の仕事を事業としてしていますが、メイン事業は世界中から集めた部品を販売することなのです。
その部品でセルフリペアが実現しているのです。
ですから、この部品マーケットを掘れば掘るほど本当に面白いんです。
もちろん、好きな人しか面白くないですが、海外と接することで日本では見えなかった世界が見えてくるというケースが沢山あります。
正直、部品を販売するよりもずっと奥が深く、より一層ニッチな市場と思ってしまいます。
表面ではそんなに注目されないこんな市場でも確実に需要があり、深堀ることでビジネスが存分に楽しめるんです。
情報が命
ここの分野は情報が命です。そして私の情報源は、中国・香港の仕入れ先。
それ以外はヨーロッパの修理事情に詳しい人たち、そして現地に住む日本人の方々。
さらに、実際の製造工場からも直接入ってくる情報もあります。
言語は中国語、英語がメインです。
中国語は断念しましたので、もっぱら翻訳ツールで話しています。
その中国にはメーカー純正部品とバルク部品、リファビッシュ部品などなど、世界中で流通している部品がここ中国には沢山あります。
それを深堀るとパソコン部品がどう作られ、どう組み上げられ、どう市場で販売され、そしてどう修理されていくのか。
深掘りしていくと、その流れが一本の線でつながって見えてくるんです。
「へェ~、そうだったんだ」とね。
私はIT畑で仕事してきましたので、実際の流通現場を見ていくと実に面白です。
今日はその内容のほんの一部をちょっとだけ書きます。
知らない世界
恐らく、この部品マーケットの実態を詳しく知っている人は、メーカー社員でもほとんどいないと思います。
むしろ、私のように“深掘りし続けている人間”のほうが確実に詳しいです
私はこのワールドワイドな部品マーケットに関わって約10年。
きっかけはebayのワールドオークション(セカイモン)からなんです。
それが2005年。
何としてでも自分のノートパソコンのファンを交換しようと海外まで探しに行ったことがきっかけなんです。
その時、なぜ純正部品がebayやヤフオクやAmazonで「新品部品」として売られているのか?
これが疑問だったんです。
なぜ、メーカーの非売品が流出するのか?
「なぜ?なぜ?なぜ?」と知れば知るほど疑問が沸いてきたのです。
どういう仕組みなんだ?なぜ、メーカーは規制しないんだ。
実は、これが深く、外資メーカーと国内メーカーでは“修理”に対する考え方がまったく違うんです。だから部品が流通するんです。
それを簡単に書くと以下です。
日本は製造物責任法(PL法)により「使っている限りサポート義務(10年)」があるんです。
(参考)
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/other/pl_qa.html
外資メーカーの考え方、国内メーカーの考え方、どちらが正しいという話ではありません。
ただ、日本にいると「修理は専門家に任せるもの」という価値観が根強く、自分で修理したらいけないんじゃないか?と思ってしまいますよね。
恐らく、それが一番安全なのですが、今は違うと思うんです。
一番良いのがユーザーが選べる環境なんです。
もちろん、これは自己責任にはなりますが、それでも構わない人だけがすれば良いだけで、修理はメーカーありきという考え方は今の時代に合っていないのです。
流通してしまう理由
外資メーカーの部品と同じルートで、国内メーカーの部品も流通しています。
その理由をシンプルに言えば生産が海外に移ってしまったからです。
そうすると外資メーカー同様に製造工場からでたアウトレット品を流通業者がバルク部品として流してしまうのです。
海外ではこれを取り締まる法律がないため、メーカーも現実的には“見て見ぬふり”をしているのが実情。
むしろ、メーカーも流通業者も持ちつ持たれつの関係になっています。
そのため、中国の工場周辺では巨大な部品市場が形成されています。
これには驚くと思います。
工場 → 大手部品卸会社 → 修理店・販売店店 → eBay、アリババ、AliExpress、ヤフオク、Amazon へ
こうして部品は世界中に流れていきます。
もちろん“闇”と言えば闇ですが、実際にはメーカー純正品と同じものです。製造元は一緒ですから単に保証がないだけなんです。
これを販売するには販売する場所での販売規定と税法だけを守っていれば違法にはならないのです。
ただし、海外からの販売はこれから一層規制されていくでしょう。
事業が成立する理由
私がこの事業を続けられているのは、
”部品の知識”
”メーカーごとの機種情報”
”世界中のサプライチェーンとの親交”
これらを長年積み上げてきたからです。
最近は円安・ドル安・関税強化などで不安定な部分もありますが、深掘りすればするほど“見えない世界”が見えてきて、そこから新しい事業が生まれることもあります。
ただ、以前として正規のルート(メーカーの部品窓口)からの部品仕入れができない環境は変わりません。
dynabookや富士通、NECへ直接部品仕入れの可否を問合わせますが、全く応じません。
非売品部品は仕入れられないのです。
現在は交渉ルートをいろいろ変えて接触していますが、鉄壁のように厚い壁ですね。
だからこそ、私はこれからもさらに深掘りしていくつもりです。
以上


