
ブラックオーキッド
先日、銀婚式のお祝いでリッツカールトン福岡に行った時のことを少し書きましたが、実はその時触れていなかったことがあります。
それが「館内のフレグランス」。
ホテルに入った瞬間、ふわっと良い香りが漂ってきたんです。
最初は誰かの残り香かなと思ったのですが、どうも違う。
リゾートのような、でもどこか“和”を感じるような、不思議と落ち着く香りだったんです。
「これ?なんの香りなんだ?」
と妻と話していました。
気になって帰り際にスタッフの方に聞いてみると、「蘭の香りなんですよ」と教えてくれました。
”蘭の香り”?
その瞬間、ふっと昔の記憶が蘇ったんです。
それは蘭の香り
大学時代、街頭で配っていたオードトワレ?
自宅で開けて放置した時に何となく安堵な香りが漂ってきた、まさに同じテイストの香りだったんです。
その時も「蘭の香り」と書いてあったことを思い出しました。
”蘭の香り”
香りってすごいですね。
40年近く前の記憶が一瞬でフラッシュバックするなんて。
懐かしさと驚きが同時に押し寄せてきました。
そして気付いたんです。
「ああ、自分は“蘭の香り(オーキッド)”が好きなんだな」と。
そして同時にこの香りは”万民受けする香り”でもあることに気付きました。
誰もが不快にならない香りがあるんです。
それが”蘭の香り”=リゾートの香りだったんです。
リッツカールトン福岡オリジナル
調べてみると、リッツカールトン福岡では「ブラックオーキッド」という香りを使っているらしく、同じように魅了されている人がネット上にもうじゃううじゃいたんです。
そこではフロアフレグランスとして話題になっていて、これが純粋な蘭の香りだけではなく、スパイシーな香りやバニラ、ムスクのような甘い香りをブレンドしているホテルオリジナルみたいです。
どこで手に入るのか、似ている香りはあるのか…いろんな情報が出ていました。
ただ、似ているフレグランスを買っても「ちょっと違う」という声も多く、本当にリッツカールトンオリジナルで、誰も真似できない独自のブレンドのようですね。
普段自宅ではお香を焚いて本を読むので、もうあの香りがどんな香りだったのか?
今では薄れてしまいましたが、あの香りの特徴からすれば「ブラックオーキッド」という名前で解るのでしょう。
館内でも購入できるみたいですから、行く機会があればショップに行ってみたいです。
脳内の演出
話したいのはここからです。
とはいえ、別のことも考えたんです。
あの香りが良かったのは“あの空間(演出)”だったからこそ、魅了される「香り」に変わったのかもしれないということです。
同じ香りを会社や自宅で体験しても、きっと印象が違うでしょう。
こんな体験はありませんか?
旅先で食べた料理が最高に美味しくて、帰ってから同じものを買って食べても「あれ?こんな味だったっけ」と感じるあの瞬間。
誰しもあると思います。
あれはきっと、香りや景色、気分といった“脳内の演出”が加わっているからなんでしょう。
今回のフレグランスも、まさにそれ。
あのリゾートに演出されたホテルの香り。
どことなく異空間に迷い込んだ不思議なリゾートの香り。
高揚感ありますよね。
リゾートの不思議
たったあれだけで、心が穏やかになり、また来たいと思うんです。
”脳内の演出”で一挙に幸せホルモンが出まくったのでしょう。
また来たい。また体験したい。という「また」が深く脳に焼き付けられたんです。
それは一種の脳内麻薬のようなもの。
ちょっとお金を持っていれば、たまに来る分は良いよな。
そういう気持ちにさせるんです。
スタッフの対応も格別に良いです。
一般のサラリーマンは退職すれば退職金で数千万もらいます。
後は言わずと知れたこと。
一瞬だけ大金を掴むことになります。
ですからその高揚感を追い求めて財布の紐が緩くなれば、使うお金も増えてくる。
一度そのスパイラルに入れば、普通の方であれば、「それ以下」は「みじめ」という方程式ができあがっちゃうんです。
お金の価値観
当然、毎月大金が入れば問題ありませんが、一時的に入った数千万であれば人生では微々たるものです。
到底、それだけでは富裕層とは言えません。
じゃあ、そういう人は何なのか?
単なる退職金という小金を掴んだ、ただの一般人です。
そんなことは本人が良く解っていることです。
つまり、老後の寂しさを癒してくれるのがあの”脳内の演出”であれば、”脳内の演出”とは素晴らしいものでもあり、それが”老後破産”に繋がる唯一の罠ということもあり得るという話です。
YOUTUBEなどでは良く聞く”老後破産”。
そういう動画は再生回数もたっぷり回っています。
先日その動画をみましたが、充分理解できなかったことと、「まさか?」というちょっと大げさすぎるストーリーだったんです。
しかし、今回の件で良く理解しました。
もちろん、私のように外出苦手、休みの日も仕事が落ち着くという人であれば良いですが、仕事が好きという人もそうは居ないです。
やっぱり遊びたい人が多いのでしょう。
リッツカールトンもそうですが、海外旅行、リゾートやランドマーク、レジャー施設などはそういう居心感を得る”脳内の演出”が徹底的に研究されていて、一般の人間であればどうしてもそれに乗っかるようになっているんだと思いました。
異空間ですね。
私は香りに弱く、香りで演出されると一網打尽なんです。
今回の「ブラックオーキッドの香り」もそれ!
香りだけではなく、スタッフの対応、演出、食事のクオリティ、どれをとっても一流です。
その高揚感からか、「リッツカールトンにまた来たい」と思ってしまったのです。
私も普通の人間なので、それに乗っかってしまうと”老後破産”という軌跡を辿ってしまうのかもしれませんね。
でも、仕事はそれ以上に面白いので、死ぬまで稼ぎ続けるのだと思います。
以上


