
物価高
私の会社は主に輸入がメインなのですが、ここ最近の為替の動きには本当に頭を悩ませています。
以前はドル建てで取引していましたが、途中から人民元決済に切り替えました。
大きくブレるリスクは抑えられたものの、対人民元でも円安が止まらなかったんですよね。
ただ、直近の動きを見ると、1人民元=22.87円あたり。
少し前は23.8円台でしたから、円の価値がやや持ち直したとはいえ、経営基盤をラクにしてくれるほどではありません。
円安のダメージはやはり堪えます。
その影響や中東情勢など、分けわからん紛争事に巻き込まれて、さらに物価高騰の流れが止まらないのです。
東芝テックも2回目の消耗品の価格の連絡がありました。
え~本当に?という感じなのですが、現実みたいです。
幸い、私の扱っている商品はニッチ市場なので、小売りに関しては今のところ慌てるような状況ではありませんが、問題は卸している取引先です。
取り急ぎ、企業にもアナウンスしていますが、これは私の会社だけではなく、全体で値上がりの傾向にあります。
どんだけ、コスト上がるねん。という感じでしょう。
小売り、飲食店、直売所といった業種と取引があるのですが、あちこちから悲鳴が聞こえてきます。
今日はそんな倒産リスクがある時代についてちょっと書いてみます。
営業時代の痛い経験
営業マンだった頃の経験から、この手の業種の倒産がいかに理不尽なものか、身をもって学びました。
取引先が危なくなると、経験上「これ以上取引額を増やさないでおこう」というセーフティネットが自分の中で自然と働くようになります。
なぜなら、こうした業種の倒産は負債総額が大きく、仕入先への返済がゼロに等しいケースがほとんどだからです。
これめちゃくちゃ理不尽です。
回収しようにも、会社が破産してしまえば納めた商品はすべて破産管財人の管理下に入り、仕入先は一切手を付けられません。
その前に物を押さえる方法がありますが、倒産なんかというものは支払いが滞った時ですから、しばらく経ってから気付くんです。
だから厄介なんですよね。
仕入れ先に全部支払ってから倒産してくださいよ。と言いたいです。
売却されたお金は、まず未払いの人件費に優先的に充てられていきますからね。
「こっちはモノを納めているのに、なぜそれが人件費に消えるんだ?」
そんな理不尽な光景を、これまで何度も目撃してきました。
債権者集会への出席や、破産管財人からの説明会など、手続きの手間ばかりがかかって、手元に残るお金はゼロ。
結局は「捨て金」になってしまうんです。
だからこそ、小売りや飲食店、直売所への売掛金は常に厳しくチェックし、いま最も警戒しているポイントです。
倒産への道を歩む理由
では、なぜ今、多くの店が倒産に追い込まれているのでしょうか。
原因は明白で、原材料高や物流コストの高騰、人材不足ですね。
仕入れコストが上がっているのだから売価に転嫁しなければならないはずですが、それができないジレンマがあります。
「どこでも買えるもの」であれば、消費者は少しでも安いところへ流れます。
一方で、「この店じゃなきゃダメだ」「ここにしか売っていない」という強みがあれば、コストが上がってもお客様は来てくれます。
しかし、そのオンリーワンの強みがなければ、価格転嫁した途端に客足が遠のく。
結果として薄利を強いられ、足りない分を借金して人件費を確保するしかなくなります。
給与が遅れると社員は将来を考えて転職の方向に動きだすというものです。
この物価高の中で経済が好転する要素が見当たらないとなれば、頼みの綱はコロナ禍のような補助金でしょうか。
銀行から借りたお金でその場しのぎの人件費を払い、売上との逆ザヤが膨らみ、やがて返済に行き詰まって倒産を余儀なくされる
――これが今の構造なのだと思います。
これからの生き方
株式会社であれば有限責任なので、会社が倒産すれば借金はチャラになります。
個人保証がなければ社長の私財は守られますが、その一方で、仕入れた側(債権者)は泣き寝入りするしかない。
理不尽だらけのビジネスルールですが、それが現実の社会であり、会社経営のシビアな一面です。
そう考えると、競合が少ないニッチ市場を主戦場にできているのは、まだ救いがあるのかもしれません。
特に私の会社はマイクロ法人にしています。
会計の仕組みをうまく使えば経費まわりでお得感もありますし、現実的に考えて、今は「小さく経営していく」ことが最も安全な時代なのだと感じます。
中小企業や社員10名くらいの零細企業が一番厳しいのではないでしょうか?
どんな時代や状況が訪れても、しなやかに生きていけるだけのスキルと身軽さを磨いておくこと。
それが、これからの起業する経営者に求められる最大の武器なのかもしれません。
以上

