
部品マーケットの裏側
毎朝5時に起きて、その日の仕事の流れをぼんやりイメージするのが日課になっています。
そうすると不思議と気持ちがわくわくしてくるんですよね。
未開拓の部品マーケットを一つずつ切り開いていく、その手応えがたまらなく好きなんです。
毎日のように購入者からメールやレビューが届きます。
それを読むたびに、「ああ、自分たちは今このポジションにいるんだな」と実感します。
このビジネスには確実に需要がありますし、ほぼ“職人ビジネス”なので参入障壁も高い。
だからこそ、深掘りすればするほど新しい発見があるんです。
とはいえ、この先マーケットがどう変わっていくかは誰にもわかりません。
今日はその裏側を少しだけ書いてみます。
セルフリペア支援という仕事
私のビジネスは「セルフリペア支援」。
メーカーPCを自分で修理したい人に向けて、修理方法を発信し、関連する部品を販売しています。
広告もなければ、無理やり買わせるようなセールスもありません。
必要な人が必要なものを探して買っていく──秋葉原の部品屋さんと同じスタイルです。
手先が器用な人なら、修理店に頼らず自分で直せる仕組みを作ったわけですが、だからといって修理業の仕事を奪っているわけではありません。
そもそもセルフリペアをする人は、最初から修理店には行かないのです。
円安・ユーロ安が直撃
ただ、昨年からの極端な円安で状況が変わってきました。
日本語キーボードのような“日本向けパーツ”を、中国のマーケットが扱わなくなりつつあるんです。
1ドル155円台、1ユーロ180円超え。輸入業者にとっては完全に赤信号でしょう。
それなのに政府は何も対策を打たない。選挙ムードばかりで、国民の生活は後回し。
最近の政治には本当に違和感があります。
とはいえ、愚痴を言っても仕方ないので、中国のバイヤーに頼んで未開拓の部品倉庫を探してもらいました。
するとレアな日本語キーボードが見つかり、仕入れてくれたんです。
担当してくれているのは27歳の若手。
中国には無数の部品倉庫があり、彼はその中から宝探しのように日本語キーボードを探し出してくれます。
本当に働き者で、ビジネスセンスもある。
そんな彼が言った一言が忘れられません。
「日本が相手にされなくなっている」
どういうことかというと、日本への魅力が低下していることです。
チャイナ・プラス・ワン
これが直接的な原因かわかりませんが、全く関係ないということもありません。
チャイナ・プラス・ワンで中国一拠点へのリスク分散をサプライチェーンなどが行っていることもあります。
つまり、部品を中国だけで作らない。
ですから自然と部品が各国に分散しているということになります。
さらに世界的なインフレで大量生産が減り、バルク部品も少なくなってきた。
こういう様々な要因がありますが、要は日本に魅力は無くなっているからです。
魅力があれば、何だってするのが中国国民です。
そこに日本政府の税金引き締め。
日本と中国の距離は確実に開いています。
日本の魅力が薄れているという現実
私のような小規模でもこれだけ影響が出ています。もっと大きくやっている企業は、部品だけでなく他の分野でも相当厳しいはずです。
PCは海外生産。部品調達はすべて海外マーケット。
円安が続けば部品価格はさらに高騰します。
メモリやSSDもAI需要で価格が上がり、日本には回ってこない。
つまり、日本の魅力が薄れていることが根本的な原因だと思うのです。
エコノミストたちの分析も間違ってはいませんが、私はこの“日本の存在感の低下”こそが重大な問題だと感じています。
政府は早急に円の価値を高めるべきで、このままでは負のスパイラルに入ってしまうでしょう。
以上

