
ビジネスライクなゲーム
最近、連日のように中国ビジネスのことを書いていますが、円安だろうが元安だろうが、どうもこのタイミングで“妙な面白さ”が出てきているんだと思います。
「何が面白いの?」と聞かれれば、ひと言で “現場の空気が変わってきた” と答えるでしょう。
私が考えるに、どうやら中国側も、以前ほど物がスパッと売れる状況ではなくなってきているらしく、こちらの要望に対する反応がちょっと柔らかくなってきた気がします。
今日は中国側とのやり取りで変わったことを書いてみます
レア化していく不思議
日本語モデルの部品って、基本的にはキーボードくらいしか違いがないんですよね。
だから日本語用の部品が少ないのは、今のメーカーの考え方(マルチソース化)であれば当然の流れなんです。
でも最近は、逆に中国側から 「こんなのあるけどどう?」 と、日本語モデルのレア部品を持ってくることが増えてきたんですよね。
何か潮の流れが変わった感があります。
でも、日々変わる動きって、ちょっとワクワクするんですよね。
駆け引き
例えば、最近手に入りにくい某DELLモデルの日本語キーボードがあるとしましょう。
最初は問合せしても「NO」。
つまり、そんな部品は無い!!という返答なんです。
まあ、いつものことです。
ところが数日すると、突然写真が送られてくるんです。
「え、あるじゃん…!」
欲しいと言うと、当然のように高く吹っ掛けてきます。
こちらが「その価格は無理」と返すと、今までであれば、そのまま終了。
でも、最近はしばらくして値段が下がるんです。
「?」
ここまでは普通の海外取引の流れで想像ができると思います。
でも問題はここから。
届いたものを開けると──
「あれ?違う部品だぞ?」
でもその“違う部品”こそが探していた別のレア部品だったりする。
しかも価格が妙に安い。
「いや、これこの値段でいいの?」
と、思わず笑ってしまうこともあるんです。
本来なら、それを相手に言うことが日本で言うビジネスライクな取引と思うでしょ。
でも中国の場合は違うんです。
彼らはこの部品でビジネスを進めているので、この部品の正規の価格なんです。
つまり、価格ってあって無いようなもの。
日本のように「原価がこれ、売価がこれ、粗利が・・・」という細かいものなど無いのです。
これを知っているか知らないかで流れが大きく変わってきます。
もちろん、その逆もありますので、大損することもあります(笑)
目利き力
海外ビジネスでは、細部の扱いが日本と違うことがよくあります。
ですから、ポイントはあまり「細かいところにこだわりすぎない」スタイルが良いんです。
「わ~損した」とか「これじゃあ赤字だ」
など細かい思考を捨てることです。
こちらにとって何がメリット、何がデメリットという大きな感覚でビジネスを進めると絶対にスムーズに流れます。
だからこそ、こちら側が日本のマーケットや機種仕様を深く理解しなければならないのです。
そこを安易に日本流で考えると絶対に失敗します。
なぜなら、ビジネスセンスでは彼ら(中国)の方が何倍も上だからです。
「その部品、本当に価値あるやつだ」という目利きができるようになれば彼らと互角にビジネスが進められ、お互いがハッピーになるんです。
ですからこの瞬間がたまらなく面白く、やめられないのです。
つまり、自分だけ「得」することは止めましょうということですね。
一気に加速
今はECの現金ビジネスが中心になり、会社自体のキャッシュフローが劇的に改善しました。
以前のBtoBのように「末締め・翌末払い」なんてことがないので、資金繰りのストレスがほぼゼロなんです。
常に現金がある状態。
だからこそ、こういう“隙間の部品ビジネス”を楽しむ余裕が出てきて、ギャンブルみたいな仕入れができるようになったんです。
ただ、どれだけ海外仕入れが面白くても、自分の中の禁じ手というものがあります。
それはバッテリーとACアダプター。
ここだけは安全なルートからしか仕入れません。つまりメーカーです。
これは東芝時代に学んだリスクヘッジなのかもしれません。
東芝がACアダプターのリコールを出したからです。それからも各メーカー粗悪品に悩まされています。
それがコロナ以降、中国の粗悪品が増えました。
最近Ankerさんがやられたように、中国の下請け事情は劇的に変わったんです。
ですから、ここだけは遊び心を出してはいけない領域と思っています。
“裏側”が面白い
海外ビジネスにはマニュアルがありません。
だからこそ、裏に隠れている情報や流通のクセを読み解くと、面白さが倍増するんです。
メーカーのマルチソース化で部品の製造国が増え、中国国内の流通量が減っている今だからこそ、希少部品を探し当てる楽しさが際立つんです。
結局、仕事というものを自分の中でどういう位置付けにするか?だと思います。
もし、仕事が苦行であれば、好きなビジネスへ転職すれば良いだけなんです。
今はそういう時代だと思います。
それができるか?できないか?単にそれだけです。
私はパソコンそのものが好きというより、「部品を探し当てる」という行為が異様に好きなんです。
海外送金の仕組みも整った今、宝探しのような感覚でビジネスを育てています。
ですから、このビジネスを最大限に楽しめるようになりました。
最後に
私が言うのもなんですが、「自分に合ったビジネスなんてあるわけがない」という人がいます。
間違いではないにしても正解でもないと思います。
この令和の時代は自分に合ったビジネスを自らが作れる時代だと思っています。
私みたいな人間がそれを実現したからです。
「起業なんて誰でもできることではない」
それも間違ってはいませんが、正解でもないです。
人生には正解などなく、正解を探すのが人生なんだと思います。
ただ、どちらにしても今の若者は「安定志向」が強すぎるんです。
多分、昭和の親の影響かなにかで「安定志向」を最優先して、自分が虚像を作っていると気付いてないのだと思います。
つまり承認欲求が強すぎるのだと思います。
また愚痴みたいになってしまいますが、茨の道や失敗は楽しいものです。
失敗があるから成功があるというじゃないですか。
失敗せずに人を頼って生きているうちは何も手にすることができないのだと思います。
そもそも日本が衰退していったのはその「安定志向」が人間を委縮してしまったのだと思いますね。
以上

