詐欺は立件が難しい
最近M&A仲介会社からの勧誘メールが多い気がします。
「御社の事業に非常に興味がある会社あり・・・・」などのキャッチトークで面談を希望するメールです。
全く相手にしていませんが、今回騒がれている「M&A詐欺」と勧誘メールが繋がってしまったんです。
ですからちょっと興味本位でそのストーリー的なテクニックを調べていくと簡単な手口でした。
その仕組みを知っていれば騙されませんが、知らないと言葉巧みに操られ、最終的には騙されてしまうんでしょうね。
詐欺をする人達は事業継承する人が居ない中小企業をターゲットにしていますので、当然の事ながら代表者は高齢者です。
取り急ぎ、事業を契約書ベースで買収会社に移し経営権を新しい会社に移すんです。
後は口座から資金を移してさようならなんです。
会社はほとんどのケース銀行から代表者個人保証で借り入れをしていますので、ある程度口座には現金があります(給与などの支払いのため)
当然、代表者個人保証もその事業継承会社が引き継ぐと思って契約書に捺印しているのだと思いますが、そんなことが無いのです。
その個人保証を移すか、移さないかは経営権がある事業継承会社しかできませんので、元の社長は何もできません。
個人保証はそのままにされ、会社の現金だけ取られて終わりです。
借金だけが個人に残るという悲惨な結果になります。
細かい話をすれば、もっと手が混んでいると思いますが、流れ的にはこんな感じです。
ちょっと考えれば怪しさに気付くのですが、「誰かの紹介」や「条件の甘さ」などがあれば人間は考えることを止めてしますのかもしれません。
犯罪の手口としては非常にグレーなので、立件することも難しい事案みたいですね。
明らかに詐欺というものに引っかかってしまうのは高齢な社長と、シナリオを周囲に固められてしまうからです。
組織的に攻められると、やっぱり信じてしまうでしょう。
とにかく、いい話には裏があるように世の中も作用反作用の法則というものが必ずあるので気を付けましょう。
これからAIが発達する時代だからこそ脇を固めないといけないと思います。
以上