腐ったミカンの方程式と、私が30代で見た企業の裏側

日常の話

本来の企業とはどういうものなのか?

「腐ったミカンの方程式」。

この言葉を聞くと、私はどうしても「金八先生」を思い出します。

箱の中に腐ったミカンが1つでもあれば、周りも次々と腐っていく——そんな集団心理を象徴する強烈な比喩です。

最近、この言葉を久しぶりに思い出す出来事がありました。

「沈まぬ太陽」を観てよみがえった記憶

先日、ドラマ「沈まぬ太陽」を観ました。

上川隆也主演で長塚京三、渡部篤郎など豪華俳優の全20話のドラマです。

それを時間の合間で少しずつ観ていったのですが、1話、2話と進むにつれ、どんどん引き込まれていきました。

このドラマは、日本企業の体質を非常にリアルに描いていると感じます。

JAL(日本航空)をモチーフにしていることは観ればすぐに分かりますが、そこで描かれる組織の腐敗や派閥争いを見ていると、私の30代の頃の記憶が自然と蘇ってきました。

東芝グループで感じた「腐敗のにおい」

私は30代の頃、東芝の子会社で営業として働いていました。

2015年に東芝の不正会計事件が大々的に報道されましたが、そのニュースを見たとき、正直「やっぱりな」と思ったのです。

というのも、当時の現場では、

利益の私的流用

架空売上

利益のかさ増し

こうした“会計上アウトな行為”が、まるで日常業務のように行われていました。

驚くべきは、それをやっている本人たちに“犯罪の意識がない”こと。

むしろ軽々しく話す人さえいたほどです。

大企業になるほど、組織の中で「これはおかしい」という感覚が麻痺していくのだと痛感しました。

腐ったミカンが出世する組織

私のいた会社では、腐ったミカンのような人間ほど出世していきました。

上司が架空売上を強要することもあり、売上至上主義が極まると、組織は自然と腐っていきます。

その結果、派閥が生まれ、社員の士気は下がり、やる気のある人から辞めていく。

そんな悪循環が続いていました。

役員たちは本社の言いなりで、支社の声は完全に無視される。

これが健全な企業と言えるでしょうか?

私はそうは思えませんでした。

38歳で辞表を出した理由

私は派閥にも属さず、正す力も持たず、ただ腐敗の中で消耗していく日々を過ごしていました。

まさにこのドラマの主演であり上川隆也と同じだったのですが、ドラマの主人公のように強いメンタルは持ち合わせていなかったのです。

そして38歳のとき、ついに辞表を出しました。

その2年後、私のいた会社は東芝グループとして整理され、事実上の“倒産”という形になりました。あの頃の腐敗が、結局は組織全体を蝕んでいたのだと思います。

腐った会社は膿を出し切らないと再生できない

私の経験から言えるのは、「腐った会社は、溜まった膿をすべて出し切らない限り再生できない」ということです。

東芝のような巨大企業は、歴史の中で蓄積された膿があまりにも多い。政治も絡めば、なおさら変わることは難しいでしょう。

だからこそ、私はサラリーマンという働き方に限界を感じ、起業という道を選びました。

あれから25年。

今もモチベーション高く、仕事中心の生活を送れています。

これが本来の自分なんだと、毎日実感しています。

「沈まぬ太陽」、本当に面白かった

ドラマを観ながら、過去の自分と重なる部分が多く、胸に迫るものがありました。

まだ観ていない人には、ぜひおすすめしたい作品です。

以上

タイトルとURLをコピーしました