
早期退職の問題
最近また話題になっている“黒字リストラ”とも呼ばれる早期退職。
アベプラの特集をきっかけに、今日も少しこのテーマについて書いてみます。

“動機”がすべて
早期退職が良いか悪いか──この議論はよくありますが、私は退職は動機がすべてだと思っています。
「辞めたい」という気持ちがどこから来ているのか。
その動機が人生を大きく左右します。
しっかりした動機があるなら、早期退職は大賛成です。
逆に、動機が曖昧なまま損得だけで判断すると、人生の舵を誤る可能性が高い。
要は「今辞めないとこれだけの退職金がもらえない。」
という損得勘定です。
早期退職に向かう理由
以前書いたブログでも触れましたが、会社で厄介者扱いされる人というのは、要は「興味がない仕事を、ただお金のためにこなしている人」です。
大半はそうなのかもしれませんが、周囲から見ると向上心が全く感じられないのだと思います。
興味があれば向上心や改善、モチベーションなどが生まれ、歳を取っても学び続けられるため、周囲からは尊敬されます。
でも興味がなければ、やっつけ仕事になり、やがて周囲からも会社からも必要とされなくなるんです。
そういう人が「今辞めれば退職金が上乗せされる!得だ!」という流れで早期退職に入っていきます。
そういう人が早期退職に至るのは、ある意味当然の流れなのかもしれません。
恐らく仕事を人生の大きなウェイトで考えている人は、50代後半で動機もなく早期退職を選ばないでしょう。
もっと長いスパンで人生を見ているはずなんです。
私が起業した理由
私自身は38歳のときに資本金300万円で起業しました。
当時は仕事は面白かったし、楽しかったですよ。
ただ、当時勤めていた東芝の子会社で、経営方針の失敗により思うように仕事ができず、面白くなくなってきたんです。
だから、夢に向かって舵を切り直したのもあります。
私の退職の動機は「夢の実現」ですね。
恩恵付きの早期退職ではなく、裸一貫で飛び込んだ起業への道でした。
だからこそ、今の早期退職とはスタート地点がまったく違います。
多分「損得」が動機になっている
アベプラの体験談を見ても、動機はほとんどが“損得”なんですよね。
もちろん一般的には損得勘定は必要ですが、人生は得すれば必ず損が返ってくる不思議なものなんです。
大事なのは、その損得をどう見極めるかです。
私の場合は「夢を現実化する」という強い野望があったので、どんな苦痛でも耐えられました。
苦しい時もありましたね。
でも、恩恵付き早期退職を選んだ人が同じ覚悟を持てるかと言えば、ちょっと難しいでしょう。
なぜなら、動機が“得するため”だからです。
そこにはお金だけの「得」があるからなんです。
人生を「損得」で考えると道を誤る
絶対に避けたいのは、人生を損得で考えることだと思いますよ。
私の周囲にも何名かいましたが、悲惨だったと思います。
もちろん、途中で気付いた人もいますので、人生って解らないです。
特に人生後半になると損得を考えがちですが、そもそも人生に損得なんてありません。
早期退職を損得で選ぶのではなく、人生の転機として選ぶようにしたら良いと思っています。
そのために、いつ募集があっても良いように“第二の人生の準備(支度)”をしておくことが大切ですね。
準備をするということは、損得ではなく「機会を伺う」という脳の切り替えになりますので、全然進む道が違うんです。
それは起業でも転職でも良いと思います。
「次のステップにどう進むか」を考えることがここでは重要になるんです。
心の準備の結果
心の準備がある人は、早期退職の恩恵を“得”ではなく“軍資金”として捉えられます。
スタート地点がまったく変わるのです。
気持ちの問題ですね。
損得マインドと希望マインドでは、スタートも軌跡も実は全然違うんですよ。
もし心の転換ができないなら、会社の早期退職で辞めない方が良いです。
絶対に辞めたらいけません。
辞めないことこそがその人の第二の人生になる場合もあるからなんです。
”自分を知る”ことが重要だと思う
私が起業で気づいたのは「自分を知る」ということ。
憧れや理想ではなく、どう生きたいか。
それだけを考えてきました。
今の再生部品事業はその集大成であり、人生の着地点でもあると思っています。
楽しいことをして稼げる、生活できる、法人も潤うということであれば、あとは健康だけなんです。
小さな法人を作り、その中でいろいろなものを生み出す──それが自分のスタイルだと気づいたからです。
そして今も、社会の変動と付き合いながら生きていくことにワクワクしています。
今思えば、人生を損得で考えなかった。
これが、私が一番伝えたいことですね。
以上


